女流棋士独立説明会に羽生3冠が参加の件

3月16日に開催された女流棋士独立説明会に男性棋士16人が参加、その中には羽生善治三冠も含まれていたとの記事。

「羽生3冠ら「分裂よくない」…女流棋士独立説明会」(スポーツ報知)

この問題では将棋ファンは酷いものばかり見せられている。
しかし、19・20日に自身の永世王将位がかかる王将戦7番勝負最終局という大一番を控えるこの大切な日に、ほとんどの男性棋士が参加を見送ったこの会合に出席し、将棋界の将来を見据えた発言をする羽生三冠の言動には、かすかながら救われる思いがする。
社会的価値が最も高いこの人材の言動を無効化することは、将棋界にとってとりかえしのつかない損失になると思う。


上記だけでもう十分だけど、いわゆる「残留派」の記者会見について1点だけ。
PRの手法として「記者会見」を選択することの意味を、当事者方はあまり理解していないのでは、というのが第一感だ。
「勝手に将棋トピックス」のもずさんは「ともあれ、これまで「残留派」の女流棋士の声はほとんど表に出てこなかったので、こうした機会は貴重と言え」ると評価されている。これも見識だと思う。しかし、この「手法」が採られたことで後戻りが難しくなったことは確か。その「成果」を予定・期待したうえでの「記者会見」だったろうか? 「成果」を得た側と、逆にいろんな可能性を失った側がいるとすれば、傍観者である一ファンは後者となる可能性が高いような気がする。