山本直樹「レッド」(講談社)


レッド(1) (KCデラックス)

レッド(1) (KCデラックス)


山本直樹連合赤軍事件を題材に、と聞くだけで、期待するなというのが無理だ。


まだ1巻だけなので、乱暴な評価は慎まないといけないんだけれど、すでに相当面白い。多様な登場人物たちの造形。団体内での会話の内容。東京と地方の温度。時代の空気。町並み。服装。タバコの位置づけ。そういったざまざまな要素の、それも細かい部分に、気持ち悪いほどの「現実感」が漂う(本当の“現実”がどうだったかは、勿論知らないんだけど)。


2巻刊行は来年夏の予定とか。ずいぶん先だ。連載を追うことになりそう。



※全然関係ないけど、いま日経新聞の「私の履歴書」で、青木昌彦が自身の学生運動のことを書いてて、これがまあ何と言うかかなり酷い。違った意味で一読の価値あり。