板尾創路「板尾日記」(リトル・モア)


板尾日記

板尾日記


昔コントで見ていた頃から板尾さんの演技が好きだった。見てて心地よさを感じる演技なのだ。生理が合うのかもしれない。
そんなわけだから俳優としても優れた才能があることは以前から確信していたけど、本書を読んで、映画やドラマのオファーの多さに改めて感心。きっとプロからの評価も高いんだろうな。
それなのに、吉本新喜劇130Rとしての舞台の方も、結構な仕事量をこなしている。すごい。こんなに舞台に時間を割いてるとは知らなかった。全然毛色の違う複数の仕事を一見淡々とクリアしている(ように読める)のが、この人らしい。

他にも印象に残る記述がいっぱいある。島田紳助との共演についての分析(P79)は面白い。担当編集者が会社を辞めるのに併せて連載を止めるエピソード(P185)も印象的。以前は同じネタを長期間やるのが大嫌いだったのに今は少し変わっているという話(P186)は、へえという感じ。
全体を通じて、芸人仲間やスタッフ、そして友人、さらになんと言っても奥様を大事にしていることがじんわり感じられて、読後感はかなり良かった。

「2」も読まねば。




板尾日記 2

板尾日記 2