黒川博行「疫病神」(新潮文庫)

疫病神 (新潮文庫)

疫病神 (新潮文庫)

性格的に連載小説は苦手でよっぽど面白くないとまず読まない。
なのに、その「よっぽど面白」い作品が珍しく2つも同時に進行中で、北方謙三「望郷の道」(日経新聞)と黒川博行「螻蛄(けら)」(週刊新潮)がそれ。
特に後者は名前も作風もよく知らないまま何気なく読み始めたらハマるハマる。今後もめちゃ期待。

本作は、その「螻蛄(けら)」の主人公コンビものが過去にも何作かあると知ってすぐに取り寄せたもの。すぐに惹き込まれ500ページ超を一気に読み切ってしまう。いやもうたまらない面白さ。大阪南部を知っている人はもちろん、知らなくてもこの世界にがっちり掴まれること請け合い。
すぐに他の作品も取り寄せないと。